成果

子ども向けの防災ゲームからドキュメンタリーを含むコミュニティの強化に貢献する成果物が揃っています。

インタビューとワークショップをもとに成果物をデザインします。各成果物は個別に使用できますが、プロジェクトの教材を使い、複数の成果を一緒に活用することもできます。また、成果は「レジリエンスの首都」としてタルカワノ市への誇りを育むことを目指しています。

オーラルヒストリーの記録

オーラルヒストリーは撮影し、タルカワノ市のHPから一般市民がアクセスできるようにします。タルカワノ市民と他の人々が教育などのあらゆる目的に使えることを期待しています。

(72歳のマリアが2010年のチリ地震・津波の時に隣近所とパンを作り、近所の人々に配ったことを再現)

72歳のマリアが2010年のチリ地震・津波の時に隣近所とパンを作り、近所の人々に配ったことを再現。

ゲーム

ゲームはオーラルヒストリーをもとにデザインします。子ども用に作成しますが、友人や家族、特におじいちゃん・おばあちゃんと遊べるように工夫します。卓上ゲームで使う質問は高齢者の話しから学んだ防災の知恵がもとにあります。例えば、一例はこのような質問です。

マリアは1950年に生まれました。50歳以上の時に中等教育を終えるために学校に戻りました。2010年のチリ地震の時にはマリアは食べるものがありませんでした。しかし、小麦粉が残っていました。何をすることができたでしょうか?(*正解)

  1. 近所の人と材料を合わせてパンを作り、地域の人たちと共有した(*)
  2. 盗まれないように大事に隠しておいた
  3. 何もしなかった

更に、ゲームはタルカワノ市を主人公とし、デザインは市の地図を使います。質問の一部は地元特有の災害リスクと防災知識を取り上げます。

コミック

タルカワノ市の児童課が実施したコミックのワークショップと協力しました。この子どもたちは既にふたつのコミック・ワークショップに参加していました。私たちは第三回のワークショップに参加し、「防災」のテーマを提案しました。子どもたちは防災について学び、高齢者の話しを聞き、想像に任せて自由にコミックを描きました。結果は子どもたちの声に基づいた防災に関するとても創造的かつ教育的なコミック本です。デジタル版はこちらからダウンロードできます。

  

オーラルヒストリーの冊子

高齢者の話しはデザイナーのセバ・パルマによって美しくイラストされています。一人ひとりの高齢者の似顔絵は世代間ワークショップで子どもたちが高齢者の話しを聞いた時に描いた絵と共に紹介されています。デジタル版はこちらからダウンロードできます。

ドキュメンタリー

プロジェクトの中心にある高齢者の話しと世代間ワークショップを紹介する40分のドキュメンタリーを制作しました。災害や歴史の授業で学生とオーラルヒストリーを聞いたりするために使えることを期待しています。

ドキュメンタリーの予告編はこちらから(日本語字幕付き)、そしてドキュメンタリーはこちらからご覧ください。

教材

タルカワノ市の小学校のために教材を計画しています。目的は小学校教員が簡単に使えることができる防災とレジリエンスに関する教材を開発することです。高齢者の災害の体験とレジリエンスの話しを子どもたちに伝え、災害に対する備えと力はすでに周りの家族や近所の人たちの間にあることを教えることです。更に、レッスンは災害の体験を人生におけるレジリエンスと関連付けます。家族の大人と隣近所と一緒にする宿題も含めます。

ツール開発

災害・防災研究におけるオーラルヒストリー・ライフヒストリーの使用、そして高齢者と子どもの交流が中心にある防災活動の手法などを整理したツールを作りました。本事業はコロナウイルスの影響による時間と場所の様々なハードルを乗り越えて実施しました。そのため、ツールは簡単で使いやすいデザインです。理想のプロジェクトを実現するための資金や時間がなくても、一緒に活動しているコミュニティに大きなインパクトがあるように基本的なアドバイスとアイディアを提供します。

こちらをご参照ください。レジリエンスの声手法ガイドブック